Seven's Room
オイルクーラー取り付け
・取り付けへの経緯

基本的に街乗り中心の私は、ドライサンプ化もオイルクーラー追加も当初は考えていませんでした。ところが98年4月、仙台オフミの前日に Beat−MLのメンバーと仙台周辺を走った際に痛切にオイルクーラーが欲しいと思うようになりました。
わずか15分程度ですがエンジンをきっちりと上限まで回してワインディングを走ったとき、
みるみると油圧が低下していったのです。
油温の上昇が原因でした。その後仙台市内へとおとなしく戻ったものの油圧は回復せず、信号待ちではなんと
1.2(×100KPa 以下略)まで下がりました。
通常は2.7程度ですのでこれにはビックリしました。これはヤバイと思い、オイルクーラーだけは早急に装着したいと思うようになりました。こうしてオイルクーラー装着計画が始まったのです(^^)。
・ステーの作成

取り付け用ブラケット一式は購入しなかったので自作します(高いから・・・)。ホームセンターで厚みのあるステーを購入し、ボルトで組み合わせて作成しました。ステーの取付位置は
ラジエータのファンを固定している部分に共締めするようにしました。ラバーブッシュが付いてるのでそれを外して剛結しました。
2つのステーをボルトで仮止めし、オイルクーラーを載せて位置決めをします。オイルクーラーの上端がファン中心部の出っ張りのすぐ下になるようにセットし、組み合わせ部のボルトを締めます。オイルクーラー先端の位置に印を付け、前側にせり出した余分なステーをサンダーで切り落とします。十分にヤスリがけをして怪我をしないようにします。最後にステーをファン固定用ボルトでしっかりと固定して完成です。
・ノーズコーンとの隙間

Caterhamと違って
Birkinはファンがラジエータの前にあります。その為ノーズコーン先端との間のスペースが厳しいのです。
右の写真で、オイルクーラーを固定する前側のボルトがノーズコーンと干渉しているのが分かるでしょうか? これではノーズコーンを脱着する度にこのボルトが傷を付けてしまいます。その為、前側のボルトだけを上側にナットがくるように逆にしました。これならノーズコーンとの干渉が避けられます。それでも脱着の際に注意は必要ですね(^^)。
Caterhamならスペースに余裕があるので楽です。羨ましい・・・(^^)。
・テスト走行

オイルクーラー本体の取り付けが終わったところで、その取り付け強度を確認するためにテスト走行を行いました。当初はラジエータを固定している左右のボルトを利用したステーも取り付け、オイルクーラー本体の上部も固定する予定でした。が、ノーズコーンを取り付けたところあまりにも隙間が無くてピッタリとしたため、
簡単には動かない状態になりました(^^;;;)。そこで下側のみの固定でも走行に支障がないかをテストしてみたわけです(手抜きじゃないよ!)。
青森市までの往復、約200キロを走行してみました。路面は決して良い方ではありませんが、そんな中でも全く心配はありませんでした。自信を持って上側のステーは手抜きしました(^^)。
ナンバーですが、やはり
元の位置ではオイルクーラーと干渉してしまいます。1段下げるとあまりに下で格好悪い・・。ということで1段上げました。本体はやや斜めに取り付けてあるので上の方ほどグリルとの隙間はあるのです。オイルクーラーの下側を若干ふさいでしまいますが、13段もあるのだから大丈夫でしょう(^^)。
・オイルラインの配管

オイルの取り出しと戻しは専用のアダプターを用います。これはエンジンブロックとオイルフィルターとの間にサンドイッチするタイプです。以前のタイプにはオイルの流れが記してあったそうですが、購入したモデルには記されてません(コストダウンか?)。たぶん、写真の上側がオイルクーラーに行く方、下側が戻ってくる方のようです。
当然、本体に行く方(
油圧の高い方)に長いホースを使い、オイルクーラーの遠い方(正面から見て右側)に接続します。Caterham用を購入したためか、ホース先端はストレートではなく90度近く曲がったパイプがついてます。その為ファンを避けるように左右にホースを取り回すことになりました。

しかしこれだと右側のホースの長さがギリギリとなってしまいます。ファンが後ろにあるCaterhamならこのホースでもセンターでまとめてアダプターまで引っ張れるのでしょう。在庫切れのため今回はラバーホースを使用しましたが、いずれステンメッシュのホースに交換するときにはホースエンドをストレートにして、スッキリとした取り回しとしたいです。結合部のサイズは
1/2BSPです。
ホースを固定する部分や他と干渉する部分にはビニールチューブを巻いてあります。それほど動くわけではありませんが、多少は効果があるでしょう(気休めか?)
・そして完成

ホース固定が終わったらノーズコーンを装着して完成です。早速試運転しましたが、油圧計の針はオイルラインが延長されたために若干下がりました。それまでの
2.7から2.3程度に下がりました。オイルポンプを強化型に交換すればOKでしょう。
作業に併せてオイル交換もしました。オイルフィルター交換時は通常は4リッター入れていたのに対し、4.5リッターを入れてみました。レベルゲージの確認では十分な量ですが、フルブレーキング時に若干油圧低下が起きるので追加して
合計5リッターとしてみました。これなら油圧低下せず、安心してブレーキも踏めるようです。
効果のほどですが、さすがに良いです(当たり前だ・・)。その日は気温も高く、テストにはもってこいでした。近くの広域農道をそこそこのペースで1時間近く走りましたが、
油圧計の針はピクリとも動きません。走行後に車を降りてオイルクーラーを触ってみましたが、右側(流入側)は熱くて触れない程なのに左側(流出側)は十分触っていられるほどの熱さです。
『おぉ〜効いてる効いてる』と意味もなく感動してしまいました(^^)。
・オイルポンプについて
オイルクーラーを装着したら併せて
オイルポンプも強化タイプに交換することをお勧めします。前述の通りノーマルポンプでは油圧が下がりますが、これを強化タイプに交換することで
通常4.2程度になります。これだけの油圧があれば横Gがかかってもエンジン内部でオイル切れをおこす心配もないし、冷却効率もバッチリです。特にアイドリング時ですが、ノーマルポンプだと油圧が1.0くらいに下がる時がありましたが、強化タイプに変えてからは下がったとしても
アイドリング時に2.7程度です。これはノーマルポンプでアクセル踏んでるときの値ですね。これは安心です。
こうして、私のKENTエンジンは4番ピストンが焼き付きやすいというトラブルを未然に防いでるわけです(^^)。
・費用明細
今回購入したオイルクーラーキットは、前述のように
Caterham用です。しかし取り付けに関しては全く問題ありませんでした。
Birkinにも確実につきますので、皆さんもどうですか?
さて、費用ですが今回は東京のショップ
『三貴プリパレーション』から購入して送ってもらいました。業販専門といってましたが、最近は個人向けに通販もしてくれるようです。
・
オイルクーラー本体(MOCAL 13ROW) ¥11,000
・ホース一式(ラバータイプ、アダプター付き) ¥18,000
合 計 ¥29,000(消費税・送料別)
ブラケット類は実車を見ながらレイアウトは様々考えられますが、今回私が取り付けた方法ではストレートのステーとL字のステーをそれぞれ2本使用し、これらで
計¥1,100でした。ステー組み付け用のボルトやオイルクーラー本体固定用のボルトは手持ちのものを使いましたが、これらは購入しても大した額ではありません。ショップでブラケット一式を購入すると1万円近くしたりしますので、これは自分で調達した方が絶対お得です。ショップのもそれほどしっかりした物ではないという話も聞きますし・・。
参考までに、MOCALのオイルクーラーの場合
10ROWと13ROWの本体価格差はたったの¥1,000です。スペースに余裕があるのなら13ROWを購入した方が良いと思います。もし冷え過ぎるようなら何かでふさげば良いんだし・・。真夏なんか気分的にも実際にも楽になるでしょう(^^)。
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